SYU's TraveLog.
登録09.05.26
4日目・ベネチア出発
駅についてすぐに、近くの売店兼飲み屋に入る光君。
明日の朝食と今夜の夜食の備えである。こういうところは本当に抜け目がないというかなんというか・・・いや、備えがいいのはよいことであるが。
ここでは一枚1.5ユーロのピザパンを2枚ほど所望する。
土屋先生:・・・おかしいな、確か1.25ユーロで売っている店があったのだが・・・
ぼそっとつぶやく土屋先生と特にそこは気にしない光君。
実は土屋先生の記憶は正しかったのだが、その店はすでに閉店している。
出発の準備の出来た光君と土屋先生。
ベネチア・サンタルチア駅を自転車でコロコロと・・・
・・・ちょっと待て、今までその自転車どこにあった?
実はこの二人、こともあろうに駅の隅っこに自転車を放置していたのである。
隣の地区に駐輪場があるのだからそちらに置くべきでしょうに。
ちなみにバス停と駐車場もあります。
サンタルチア駅の西側、橋を渡ったところ。
まぁ今回は短時間だったので良しとしましょうか。
出発10分ほど前になり、結構ぎりぎりで電車に乗る二人。
ほっと一安心し、列車のシートでくつろいでいたのだが・・・
光君:・・・?・・・発車しない?
発車時間を10分ほど過ぎても列車は出発しない。
どうやら少し遅れているようだ。
結構アバウトな運行状況らしい。
と、明らかに発車時間を過ぎたところに一組の老夫婦が現れた。
どうやら同じコンパートメントのようだ。
彼らはフランスから観光で山にスキーをしに行くらしい。
なんと 車を列車で運んでいると言うのだ。
日本では考えられないことだが、なんとそちらのほうがコストが安くつくのだと言う。
しばしの談笑のうち、彼らは別の列車に乗るために席を立った。
旅をすると思いもよらぬものを見るという一例だろう。
老夫婦が降り、座席をフルフラットにすることが出来るようになったので、早速光君が寝る準備を始める。
ごそごそとカバンの中から取り出したのはいざと言うときのために日本から持ってきたエマージェンシー・ブランケットだ。
おもむろにエマージェンシーブランケットを広げる光君とそれをびっくりした表情で凝視する土屋先生。
氷点下まで気温が下がらなければ、かなり体温を保持してくれる優れもののエマージェンシー・ブランケットだが、欠点もある。
一度広げると たたむのが非常に困難なのだ。
つまりはほとんど使い捨てである。
いざというときのために持ってきた装備を いきなり消費する光君。
土屋先生が驚くのも無理はない。
土屋先生:・・・光君?
光君:せっかく持ってきたんだから使わないとね。どうしたの?ツッチー?
二の句がつげない土屋先生と、それにはまったく気付かない光君。
まだ旅も半ばだと言うのになんとも緊張感のないことだ。
本当に野宿するはめになったらいったい どうするつもりなのだろう?
そんな土屋先生の心配をよそに、気持ちよさそうに寝息を立て始める光君。
・・・前途多難だ
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