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SYU's TraveLog.


登録08.04.06
4日目・電車は行くよ


土屋先生が目を覚ますと日はもう昇っていた。

光君が寝ているのを尻目に、寝台を立つ土屋先生。

「そろそろなはずだが・・・後一時間程度か?」

周りの景色を眺めながらつぶやく土屋先生。

もちろん光君を起こすつもりなどは毛頭ないようだ。



土屋先生が客室に戻ると、布団をかぶって寝ている光君が。

目覚まし時計もなく、もちろん駅員がわざわざ呼びにきてくれるはずもない。

ヨーロッパの列車はキセルをするのが非常に簡単だが、「乗り越し」という概念がなく、切符で買った区間よりも一駅でも先に進んでしまうとかなりの罰金を取られるのだ。

光君もそれは承知しているのだが、睡眠下にある今の状態ではどうにもならない。

ニヤニヤ笑いながら彼を起こさないように細心の注意を払う土屋先生。

優雅に風景など眺めているが、このまま乗り過ごし、それが乗務員にバレてしまえば地獄絵図(光君にとっての)が出現する可能性が。



しばらくすると列車は海岸線に沿って走り始めた。

ニースが近くなっている証拠だ。

景色を眺めている土屋先生の前で光君がもぞもぞと動き出した。

「あ、ツッチー。おはよう。」

「・・・ちっ・・・」

「ん?」

「いや、なんでもないんだ。なんでも・・・」

ヨーロッパに着てから非常に寝起きの良くなった光君。

毎日めいいっぱい動いて、夜はぐっすり眠るというサイクルが彼の生活を実りあるものに変えているようだ。



「さてと、じゃあ朝ごはんにするか。」

そういう土屋先生にめいいっぱいうなずく光君。

そして二人が取り出したのは・・・

冷えたマック

「・・・冷えてる」

いやそうな顔で言う光君。

光君が2個、土屋先生が1個ずつもっている。



ちなみに土屋先生にはお口直しようのフランスパンとチーズがある。

お口直しとはいってもハンバーガーはパンで、フランスパンもパンであるから、本日もまたパンとパンとパンとパンな一日の始まりである。

「・・・ツッチー・・・これ、あげる。」

朝起きたばかりであまり食欲がないのか、二つ目のハンバーガーを土屋先生に渡す光君。

「サンキュー!!」

「いや冷えたマックってマジでくいもんじゃねーな、」

「・・・さんきゅ・・・べりべりまっちょ・・・」

いつも一言多い光君である。

そうこうしているうちに、車内にアナウンスが流れた。どうやらもうすぐニースに到着するらしい。



自転車を列車のドア付近まで運ぶ二人。

町を少し回る程度ならフルサイズのマウンテンバイクとかではなく少し小さい程度の折りたたみ自転車の方が車内での取り回しは非常に楽である。

26インチの自転車だと、車内に置き場を見るけるのがとても大変である。

今回持ってきたのは20インチの自転車(都市間移動を視野に入れて)だが、普通の観光ならば16インチ程度が良いだろう。



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