登録08.01.18

3日目・パリでサイクリング

パリの町並みは・・・中心部にいかなければ日本とあまり変わらない。

城や美術館が街中にわんさかあるわけではない。

普通に商店があって、普通に車が走っていて、普通の人々が暮らしている。

伝統的なつくりの建物が多いくらいか？

あとはヨーロッパ共通の仕様なのかもしれないが、自転車専用の道もある。

どちらかといえば移動よりも町そのものを見たい二人にとってはいらないものかも知れない。

自転車専用の道があるとそちらを通らなければならなくなってしまう。

「うおお!!光君、セガだ!!セガがある!!」

何かに興奮気味の土屋先生、ちなみにセガがあるのではなくただのゲーム屋だ。

「いやそのくらいあるっしょ。」

「俺ははじめて見たぞ。今までいろんなとこ行ったけどセガの看板がでかく出てるのははじめてみた。」

それはおそらく土屋先生がど田舎にばっかり行くからでしょう。

でもテレビゲームがあまりない町って言うのは子供の教育にはいいかもね。

「おぉぉ、ツッチー、道路めっちゃ広!!」

「そういわれてみれば確かに広いね。土地が余っているわけでもなかろうに。」

「建物もなんかヨーロッパじみてきたし。」

いえ、あの、ここはヨーロッパですから!!

ヨーロッパっぽいのは当たり前でしょ？

「うん、ちゃんと見て行くんだよ。」

とか何とか言いながら景色はまったく見てない土屋先生が約一名。

そんな二人の視界をかすめた建物があった。

かの有名なマドレーヌ寺院である。

「ツッチー、あれあれ、なんかあるよ。」

「ん？あー、本当だね。オペラ座かなんかみたい。」

いえいえ、寺院!!寺院ですってば!!

「せっかくだから見ていこうか？」

土屋先生の言葉にうなずく光君。

でもそんな予算はないはずで、さらに本当にオペラ座なら正装しないと入れないと思うのですよ。

こんな時間に開演しているとも思えないし。そもそも劇場じゃないし。

「どうだい光君？」

「なんかギリシャの神殿みたいだね。」

そういってベストアングルから寺院を見る二人。

「さてそれでは・・・」

入りますか？

「行こうか光君。」

そういってきびすを返す土屋先生。

見るって外から眺めるんかい!!

まぁそんなところなのだろうけど・・・

そんなこととはお構いなしに満足げに走る二人。

自転車でパリを散策というのもまぁいいと思いますけど。

「なんかごみごみしてきたねー、なんかここ車多くない？ツッチー。」

「んー、確かにそうだね。駐車場？」

そう言った土屋先生の目にフランス語で書かれた看板が。

コンコルド広場

「・・・光君・・・ここがコンコルド広場だって言ったら信じる？」

「えー？そりゃないでしょう？」

「でもほらそこ、コンコルドって書いてあるし・・・」

「・・・それはきっと、コンコルド駐車場かなんかって書いてあるんだよ。少なくともここがコンコルド広場なんてこたぁないっしょ。」

「そうだよね。あははははは・・・」

・・・間違いなくここはコンコルド広場ですから!!

「で、光君。凱旋門はどっち？」

「んーとね、これこれこれがシャンゼリゼ大通りで、これをまっすぐ行くと・・・って・・・なんか閑散としてるねぇ」

「間違ってるんじゃないの？」

ニヤニヤ笑いながら言う土屋先生。

彼はこの先に凱旋門があるのがわかっていて言っているようだ。

「ん−？まぁいいや行ってみるか。」

引っかからなかったのか行動が適当だったのか、とりあえず引っかからなかったのは幸運でしたね。